7月25日、新聞に小さな「合併公告」が載った。日本トータリゼータ、ターフ・メディア・システム、日本レーシングリースの3つの株式会社が合併するという告知である。3つともJRAの子会社。トータリゼータはシステムの運用保守管理の会社。情報社会の加速度的な進歩を担うスペシャリスト集団で、就職先として若者に人気の会社である。ターフ・メディア・システムはJRA―VANサービス。日本レーシングリースは勝ち馬投票の電子計算機をJRAにリースする会社である。
目的は違うが、どこか似ている。別々の会社である必要もない。JRAの幹部が天下りするための会社、という指摘もあったから、今回の合併はJRA改革の第1弾。結構なことだ。JRAは競争力をつけなければならない。
同じ日、新聞にもう1つ、大きなニュースが載っていた。UAEドバイのモハメド殿下が率いるゴドルフィンがアドマイヤムーンを40億円で購入するというのだ。40億円には度肝を抜かれた。ケンタッキーダービー馬に匹敵する評価である。ブリーダーズCマイルにでも挑戦させる心算なのか?それにしても40億円は採算を取れない数字だと思う。
ところが、その25日、殿下率いるダーレー・グループ傘下の日本法人ダーレー・ジャパン・ファーム(DJF)がJRAの馬主として認可された。そして、思った通り数日後に、ムーンはDJFの所有馬として天皇賞・秋に出走することになった。多分、シナリオ通りだろう。
ムーンは社台が数億円で買い取るという噂があったが、それを鼻先で笑うがごとき大芝居?オイルダラーを見せつける、モハメド殿下の「日本上陸の狼煙(のろし)」である。
金融界、不動産界に次いで競馬界にビッグバンの嵐がやって来る。それが日本の競馬界にとって幸せなのか?連載701回を迎えたこの欄だが、小生では判断できかねるテーマである。
札幌競馬の開幕週メーンはクイーンS。クラシック戦線で4、3、2着のアサヒライジングが初重賞Vを飾る。たまちゃんはディアチャンスの勢いを買う。